導入事例

株式会社ギフティ

既存のオフライン施策と比べ、およそ3倍の持続効果が。DMでデジタルギフトの新しい活用方法を提案する、ギフティのオフライン施策とは

株式会社ギフティ Business Development Div. 富田 佳奈枝氏

「キモチが循環する社会へ」をミッションに掲げ、個人向け(CtoC)カジュアルギフトサービス「giftee®︎(ギフティ)」やデジタルギフトを活用した法人向け(toB)サービス「giftee for Business」などを手掛ける株式会社ギフティ。同社の法人向けサービスでは、これまでもマーケティングにおいて様々なオンライン/オフライン施策を実施しており、常により効果的な施策を追求しているといいます。このたび新たに福利厚生向けのデジタルギフトの活用を提案するにあたって、企業の人事、労務担当者にギフティを知っていただくため、「SendWOW(センドワオ)」を導入いただきました。


「SendWOW」導入の背景にあった課題や導入までの流れ、そして成果について、同社の法人向けのマーケティングを担当する富田 佳奈枝氏にお話を伺いました。


これまで販促目的で使用されることが多かったデジタルギフトを、福利厚生にも活用してほしい


ーー今回のお取り組みの対象となるサービスについてお聞かせください。


富田 佳奈枝氏(以下、敬称略):今回のお取り組みでは、企業のプロモーションや販促支援、福利厚生などに使用していただく、デジタルギフトを活用した法人向けサービス「giftee for Business」が対象です。「giftee for Business」は全業界がターゲットなため、幅広い業界、幅広い職種、幅広い用途にご使用いただいていることが特徴です。

ーーどのような企業に向けてオフライン施策を実施することになったのでしょうか。


富田:今回のオフライン施策では、デジタルギフトを福利厚生の用途に活用していただける企業を掘り起こしていくことを施策の目的に掲げています。福利厚生の充実に注力している大手メガベンチャー、大企業を中心にオフライン施策を実施することになりました。

ーー貴社では、お客様とのコミュニケーションにおいてどのような点を意識されていますでしょうか。


富田:弊社のミッションとして「キモチが循環する社会へ」を掲げ、「人と人」「人と企業」「人とまち」の関係性を大事にしているため、どのシーンでも丁寧なコミュニケーションを心がけています。そうした部分で、弊社の理念は「質量あるコミュニケーションをDXしていく」というSmapo社の姿勢に近しいなと感じています。

デジタルギフトの新たな活用方法を、新たなオフライン施策で知ってもらいたい


ーー貴社ではこれまでどのようなオフライン施策を実施されてきたのでしょうか。


富田:これまでは展示会やイベントに出展がメインで、その目的は新規リードの獲得でした。しかし今回の「SendWOW」による送付物によるオフライン施策は、既存顧客におけるデジタルギフトの新規用途の掘り起こしと、「giftee for Business」のクロスセルが目的であり、これまでのオフライン施策とは異なっています。

ーー送付物によるオフライン施策を始められたきっかけをお聞かせください。


富田:これまでの施策に加えて新たな施策の必要性を感じていたことが背景にあります。もともとはメルマガ配信やSNS広告といった、一般的な集客を実施していましたが、トライ&エラーを重ねていくうちに、一部の施策が形骸化していたのです。そうした状況を受け、マーケティングチームでは何か新たなチャレンジを始めなければ、という課題を感じていました。

ーー福利厚生目的のデジタルギフトをお客様に導入していただく上で、どのような課題がありましたか。


富田:これまで企業向けのデジタルギフトは、多くがプロモーションや販促向けにご活用いただいていたため、企業の宣伝、マーケティング部門のご担当者にご導入いただいていました。しかし、福利厚生としてご導入いただくためには、人事や労務部門の方に活用を検討いただく必要があります。

そのため、既存の宣伝、マーケティング部門のご担当者に、人事や労務部門の方をお繋ぎいただくには、どうすればよいだろうかと悩んでいました。率直に「人事の方をご紹介してください」とお願いするのも一つの手ですが、確率は高くありません。加えて、人事や労務部門の方にデジタルギフトの良さや魅力を知っていただくことにも課題を感じていました。

そこで、送付物を宣伝、マーケティング部門の担当者の方へ送付し、人事や労務部門の方に手渡していただくという施策を試してみることになり、効率的に送付物を送ることができるサービスの導入を検討しはじめました。

オンラインとオフラインがうまく接合されたサービスであること、クリエイティブの質を高く評価



ーー「SendWOW」をご導入いただいた理由をお聞かせください。

富田:「SendWOW」はこれまでの一般的なDM施策とやはり少し違っています。オンラインとオフラインがうまく接合できるようにサービスが設計されていること、つまりオフラインの裏側にしっかりデータがある点を評価しています。また、オフラインならではのクリエイティブに対する強いこだわりも評価するポイントでした。

ーー 一般的なDMやチラシ施策とは、どのような点に違いを感じていますか。

富田:チラシはより多くばらまくことが重要なため、どうしても安かろう悪かろうの印象が拭えません。また、安く大量にばらまける反面、どのような反響や成果があったのかというデータが得られないため、振り返ることができないこともマイナスポイントです。

結果的に、「なんとなく反響がありそう」「なんとなくチラシを辞めるのが怖い」という心理が働き、DMやチラシ施策が形骸化してしまうことは珍しくないと思います。

ーー 社内の稟議や合意形成はスムーズに進みましたか。
富田:取り組み時期のマーケティングのフェーズは、短期的な成果にこだわらず、やったことがない施策にどんどん挑戦して実験してみることを第一に掲げていました。ただ、ギフティとしてクリエイティブにこだわるという基準に変わりはありません。「SendWOW」で制作する送付物はその点まったく問題がなかったため、社内からの合意を得ることができています。

宣伝、マーケ担当者にDMを送付し、人事、労務部門に手渡してもらうための工夫とは

ーー「SendWOW」の導入決定後、どのように施策を進めていきましたか。


富田:すでに宣伝、マーケティング部門でデジタルギフトを複数回使用された経験がある企業の人事、労務部門のご担当者に弊社の主力プロダクトの一つである「giftee Box®︎」を知っていただくこと、そして、送付物に同封した「giftee Box®︎」のギフトカードを使っていただくことが一番の目的です。

中長期的には、実際にご契約いただくことがゴールですが、その手前である「体験していただく」ことを施策単位のゴールとしています。「デジタルギフト」をそもそも知らない方に、デジタルギフトの利用が難しくないこと、ギフトとの交換のしやすさ、交換できるギフトの種類の豊富さ、この3点が伝われば良いなと考えました。

ーー送付物を送る企業の選定はどのように進められましたか。


富田:既存のお客様の中で各業界の中小規模以上、かつ社内制度や採用活動に力を入れている企業を選定しました。また、「giftee for Business」を一回だけ使用したことがある企業ではなく、複数回以上ご利用いただいたことがある企業に絞っています。アナログな作業ではありましたが、自社システム内から顧客一覧を確認し、一社一社調べてリスト選定しています。

ーー送付物の内容やデザインについて、どのような点を意識されましたか。


富田:今回は弊社のデザインチームが送付物の内容を決定しました。まず前提として、シンプルで分かりやすいことを意識しています。マーケティング側からすると、どうしてもより多くの情報を盛り込みたくなってしまうのですが、必要最低限の伝えたいメッセージだけを送付物に記載しました。

具体的には、送付物を受け取った企業のマーケティング担当者などの方に、しっかり人事、労務部門の方に渡していただくこと、そして人事、労務部門の方に使っていただけるような内容にしました。実際には、DMにギフトカードを2枚入れ、1枚は送付物を最初に受け取った方に、もう1枚は人事、労務の方に使用していただくようにしました。これによって、最初に送付物を受け取った方に、人事、労務部門の方へ手渡しするモチベーションを持ちやすくしました。

デザインに関しては「ギフティっぽさ」を感じてもらうため、優しさ、温かさが伝わるように紙の質感やフォントにもこだわっています。

DMが届いてから効果が持続的する点が高評価!既存施策と比べ、3倍の効果が



ーー今回のお取り組みでは、どのような成果がありましたか。


富田:DMをお送りする2, 3日前の直前にメールでご案内していました。そのご案内メールにご返信いただく形で、数社からは「人事、労務担当に渡しますね」というご回答をいただきました。実際にデータ分析をした結果、DMが届いてから初めの1週間ぐらいが最も開封数が多くなっており、また同封したギフトカードが2枚とも使用されていましたので、狙い通りに人事、労務の方にデジタルギフトを体験いただけたものだと考えています。

また、DMは9月に送付したのですが、12月に入って開封されたDMもあったようで、効果の持続性についても評価しています。メルマガだと一度読まれたら開封済みとなってしまい、また読まれることはありません。しかし紙のDMでこだわりが詰まったものであれば、その配布物が机の上にずっと置かれ、長く効果が持続すると感じています。

体感ですが、その他のオフライン施策と比べても3倍以上の持続効果があると感じています。特に今回の福利厚生におけるデジタルギフトの活用施策は、来年度に向けた社内制度の見直しや採用タイミングを見据えた中長期的な種まき施策との位置付けでしたので、相性がよかったと感じています。

ーーお客様からの印象的な反応がありましたらお聞かせください。


富田:「福利厚生の使い方もあるんですね」「ちょっと話を聞きたいです」という、好意的な反応をいただいたことが印象的です。また、受け取ったお客様が他の事業部の方に「giftee for Business」をご紹介いただくような、バイラル的な展開もあり、紙によるオフライン施策ならではの効果だと感じています。

中長期的な施策だけでなく、電話営業と掛け合わせた即戦力的な活用方法も


ーー今後の展望をお聞かせください。


富田:デジタルギフトを知らない、使ったことがない方は、まだまだたくさんいらっしゃいます。まずはデジタルギフトを世の中で一般的なサービスにしていくことが、弊社のミッションだと考えていますので、ビジネス領域のデジタルギフトの活用方法を開拓していきたいですね。また、併せてギフトの新しい使い方をお客様にご提案していくことも重要だと考えています。

そのためにも「SendWOW」を活用したDMのオフライン施策をしっかり活用していきたいと考えています。中長期的な種まき施策として、サービスの認知を高めるためには有効な施策なのではないでしょうか。

ーー「SendWOW」はどのような企業におすすめできるでしょうか。


富田:サービスのフェーズにあわせて柔軟に活用できるサービスなので、様々なBtoBサービスで活用できると思います。弊社では、サービス認知を高める中長期的な施策として活用しましたが、紙のDM送り、テレアポで営業をかけて商談を獲得するといった即戦力的な活用方法もあるのではないかと思います。

新しい施策を試してみたい、自社サービスをより効果的にアピールしたいという企業にこそ、ぜひ一度「SendWOW」によるオフライン施策を試していただきたいですね。

<取材・文・写真= 大木一真>