パートナー企業の数は増えている。けれど売上は思ったほど伸びない。パートナービジネスに取り組む企業から、この相談をいただくことが増えました。そして私たち自身も、まったく同じ壁の前に立っていました。本記事は、SendWOWを提供する私たちが、自社のパートナー企業と一緒に3ヶ月間取り組んだ記録です。うまくいった部分も、届かなかった部分も、そのまま書きます。パートナー企業は増えている。でも、その先が見えなかったパートナービジネスの成長は、掛け算で決まります。パートナー企業の数と、そのパートナー社内でサービスを扱ってくださる営業の人数。前者は、努力すれば増えます。目標として設定しやすく、進捗も見えるからです。問題は後者でした。営業が数十名いらっしゃる企業でも、実際に提案してくださっているのは1〜2名。その方が異動されたら、そこで止まってしまう。そして厄介なのは、後者には目標がなかったことです。何人に届けばいいのか、どうなれば前進なのか。指標がないので、良くなっているのか悪くなっているのかすら分かりませんでした。目標がないなら、置いてみることにしたそこで私たちは、3ヶ月のキャンペーンを設計しました。新規受注10社。この数字に、実は根拠はありません。ベンチマークがどこにもなかったからです。パートナーギフティングという手法自体が新しく、「3ヶ月でどのくらい行動に移るのか」を教えてくれる前例が存在しませんでした。それでも、数字がないままでは何も判断できない。だから、まず置いてみることにしました。内容はシンプルです。受注1件ごとに、担当してくださった方へギフトボックスを贈呈。中身はガジェット、アウトドア、ビジネスアイテム、グルメ、ヘルスケアから好きなものを選んでいただける形にしました。最初の1件を獲得された方には、追加で特別なギフトをご用意しています。並行して、何を贈るかを一緒に決め、SendWOWの使い方をレクチャーし、週1回の定例で進捗を共有しました。結果は3社。それでも、ゼロではなかった3ヶ月が終わって、新規受注は3社でした。目標の10社には届いていません。ただ、3という数字の意味は小さくないと考えています。これまでどれだけ勉強会を開いても、資料をお渡ししても、提案してくださる方は決まっていました。そこに、これまで動いていなかった方が実際に提案してくださり、受注が生まれた。ゼロだったところに3件です。新しい手法が現場で機能するかどうかは、やってみるまで誰にも分かりません。「行動に移した」と言える状態をつくれたことが、この3ヶ月の一番の成果だと思っています。そして何より、目標を置いたことで初めて「10に対して3だった」と語れるようになりました。次に何を変えればいいかを考える土台ができた、ということです。数字以上に大きかった変化受注数以上に手応えがあったのは、社内の会話が変わったことでした。以前は「パートナー企業との関係をどう深めるか」という問いに対して、出てくる答えはマージン率の見直しか、勉強会の開催くらいでした。今は、ギフトという選択肢が最初から候補に入ります。パートナー企業様との会話でも、お客様との商談でも、当たり前の打ち手として名前が挙がるようになりました。新しい手法が定着する最初の一歩は、たいてい地味です。3社という数字は、その一歩だったと捉えています。振り返って分かった、設計の反省点3ヶ月を終えて、いちばん大きな学びがありました。インセンティブを「受注」に対して設定してしまったことです。受注に報いる設計は、すでに提案に慣れている1〜2名の方にしか届きません。これから提案してくださる可能性のある方には、順番が回ってこない。私たちの課題は「提案してくださる方の人数を増やすこと」でした。それなら、報いるべき対象は受注ではなかった。研修の受講や案件の登録といった、もっと手前の行動に置くべきでした。これは、実際にやってみるまで気づけなかったことです。同じ発想で、成果を出されている企業様がいます私たちが反省点として気づいたことを、実際に設計に組み込んで成果を出されている企業様がいらっしゃいます。i-PRO株式会社 DXマーケティング ディレクター 高本一平様のお話です。インセンティブを『成果』ではなく『行動』に対して提供。2週間で20名が学習完了従来は「受注」に対してギフトを送っていましたが、今回は「トレーニング受講」や「案件申請」など、上流の営業活動に対してギフトを贈る形に切り替えました。ギフト内容も現場の声に基づき、自社ロゴ入りのモバイルバッテリーを制作。取り組み開始からわずか2〜3週間で、20名近くがラーニングを受講し、十数件の案件申請が進行するなど、想定以上のスピードで成果が出ています。今後は「誰が学習を完了したか」等の行動の見える化をさらに進め、パートナーがより楽しく自発的に動ける仕組みを進化させていきたいと考えています。詳しくはこちらをご覧ください。 https://sendwow.jp/columns/QOaRYvch報いる対象を上流の行動に移すこと。ギフトの中身を現場の声から決めること。この2点が揃うと、2〜3週間という短い期間でも変化が現れます。私たちが3ヶ月かけて気づいたことが、先に実践されていた形です。この手法は、いま形が作られている最中ですパートナーギフティングに、確立された正解はまだありません。デジタルのコミュニケーションが飽和し、誰もが同じツールで似たようなメッセージを送るようになりました。だからこそ手元に残るものの価値が相対的に上がっている。そういう状況の中で、各社が試しながら型をつくっている段階です。前例がないということは、まだ誰も正解を持っていないということでもあります。だからこそ、うまくいった話だけでなく、試行錯誤の途中も共有する意味があると考えています。パートナービジネスの成長は、契約社数では決まりません。その先にいらっしゃる一人ひとりの営業の方が、提案したいと思ってくださるかどうかで決まります。そして人が動く理由は、制度そのものではなく「自分に向けられている」と感じられるかどうかにあります。同じ課題をお持ちの方の、参考になれば幸いです。SendWOWでは、パートナーギフティングをはじめとしたBtoB向けのギフト施策について、企画の設計から送付、効果測定までを一貫してご支援しています。「誰に、どんな行動をとっていただきたいのか」の整理からご一緒します。施策の方向性が固まりきっていない段階でも、お気軽にご相談ください。